<調査レポート>企業(職場)の組織開発(健康経営を含む)状況と社員の能力発揮等についての調査2025

 一般社団法人すこやか職場は、2025年1月から3月にかけて、「企業(職場)の組織開発(健康経営を含む)状況と社員の能力発揮等についての調査2025」プロジェクトを実施しました。

 “日本の職場をすこやかな職場(=リソースフルな職場)に”をテーマに、さまざまな角度から約3か月間にわたって複数の調査を行い、全国の経営者をはじめ、多くの働く皆様のご協力を賜り、大変興味深い結果を得ることができました。

 つきましては、調査にご協力いただきました皆様への感謝とご報告を兼ねて、調査結果(速報)の概要について順次公表しています。
 第四弾のリリースは、
「健康経営」に取組んだ経験のある企業・組織の経営者、役員および推進担当者における取組みの実態や意識について分析していきます。


【調査結果第四弾】「健康経営」取組みの実態や意識(経営者、役員および推進担当者)


 調査結果第三弾『「健康経営」効果の実感』では、企業規模や取組み開始時期、従業員の役職別に、健康経営の効果についてみていきました。今回は、経営者、役員および健康経営推進担当者の意識や取組みの実態について確認してみましょう。

 

【ポイント】

「健康経営」に対する取組み実績のうち、もっとも比率が高かったのは、〈健康経営の計画立案〉で以下、〈自社の健康課題の探索実施〉、〈「健康経営」を宣言〉、〈健康経営優良法人の認定取得〉などが続いた。

 

・最終的に健康経営優良法人やホワイト500、ブライト500などの認定取得を目指す場合、〈「健康経営」を宣言〉することは必須項目であるが、「健康経営」を宣言しているという回答は31.9%にとどまっていた。

 

・「健康経営」の取組み・推進にあたり社外リソースを活用しているケースでは、〈健康経営の枠組みの紹介、解説〉、〈社会保険労務士〉、〈過去の実施事例等の紹介、解説〉などに対し、効果的だという声が多かった。

 

・「健康経営」を実施するにあたり、従業員一人当たりの年間取組み予算(概算金額)は、〈2万円未満〉が44.6%、〈2~10万円未満〉が26.6%、〈10万円以上〉が10.4%であった。では実際にどのくらいの予算(費用)を充てることが適当(妥当)かについては、〈2万円未満〉が42.6%、〈2~10万円未満〉が29.0%、〈10万円以上〉が11.2%であった。実際の費用感についても、予算の金額構成とほぼ同程度であり、「健康経営」の取組みにおける投資額は、予算と実際の費用感に大きな違いはみられなかった。

 

・投資に対するリターンについて、従業員一人当たり1万円を投じた場合の想定で、いくらくらいのリターンがあると思うか(思ったか)、あくまでも回答者の感覚、実感で答えてもらった結果、投資額の1万円を超えるリターンが期待できると回答した人は22.2%(〈1~3万円未満〉14.9%と〈3万円以上〉7.3%の合計)であった。

 

・「健康経営」の運営・推進にあたっての課題でもっとも高かったのは、〈成果・効果が測りにくい(見える化が難しい)〉で42.5%、次いで、〈運営・推進部門の人材、人員が不足している〉22.6%、〈健康経営にかける予算の確保が難しい〉20.8%の順となっていた。 

調査結果の詳細はこちらのレポートをご覧ください。

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【調査結果第四弾】「健康経営」取組みの実態や意識(経営者、役員および推進担当者)
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